栃木、宇都宮で平屋を建てる時のポイント

近年、平屋の家が人気です。それは、栃木県内や宇都宮市内でも同様で、当社でも最初の打ち合わせの段階から平屋を希望される方がとても増えています。
年配の方にとっては足腰に負担の無いことや、夫婦二人で暮らす場合は家の大きさも小さくて良いということなどから、以前から平屋をご希望される方もいらっしゃいましたが、最近は若い方でも人気のようです。
今回はその平屋の家をご検討される方へ、特に栃木県、宇都宮市内で平屋を建てる時のポイントをわかりやすく解説したいと思います。
 

 

平屋のメリット・デメリットを解説します。

 

平屋のメリット

階段がいらない

基本的に階段が必要ないので、家に中での移動が楽です。2階に階段を使って移動することがないので、特に年齢を重ねていくと足腰に負担なく暮らせることは大きなメリットです。また、階段がない分、同じ床面積の家であれば、部屋の面積が増やすことができることもメリットです。

動線が良くなる

1階部分にすべての機能があるので、平面的な移動だけとなり、生活動線もしやすい間取となります。庭ともつながるので、外との動線も便利になります。
外とのつながりという点では、庭やウッドデッキなどを整備するれば、なおこのメリットが活かせます。

屋根や壁の高さが低いのでメンテンナンスがしやす

通常の 2階建てでは、屋根や壁のメンテナン・改修の際に、足場が必要となるのでコストも手間も多くかかります。その点、屋根や壁の高さが低い平屋であれば、ハシゴなどを使うことで足場が必要のないケースもあり、その際は低コストでメンテナンス・改修も可能となります。簡単な補修であれば、ご自分で DIYとして行うことも可能なケースもあるかもしれません。

太陽光発電の量が大きく取れる

屋根面積が大きく取れるので、その分太陽光発電も多く掲載することができます。省エネな家を望む方や、ZEHLCCM住宅などの補助金を獲得する時にも有利に働きます。ただし、その際は南面に屋根が傾斜するという、デザインの制約が出ることはご理解いただくことになります。
栃木県や宇都宮市内では、年間の日射量が多い地域も多いので、太陽光発電を検討される方には大きなメリットですね。
 

平屋のデメリット

建築費が割高

最も大きなデメリットがここだと思います。平屋は、同じ床面積の総2階の家と比較すると屋根面積と基礎面積がほぼ倍となります。その分、建築コストは高くなってしまいます。計画の際はハウスメーカーや工務店とじっくり相談してください。

広い土地が必要

これも大きな問題です。土地価格が高い東京などで平屋が少ない理由はここです。
しかし、比較的土地価格が高くない栃木県内では、平屋を計画するに充分可能な土地は多いと思います。宇都宮市内や周辺地域でも然りです。

家の中が暗くなりがち

間取にもよりますが、2階建てと比較すると南面の部屋が少なくなるので、光が取り入れにくい場所が生じる可能性が高くなることがあります。
これを解消するには、中庭のある間取りやL字型のプランにしたり、また、窓の位置や大きさを工夫するなど、平屋の特徴を分かったうえでの設計の提案が必要となります。その設計の経験値も工務店選びの際に気にしてほしいところです。
明るさだけに話をすれば、北面でも大きな窓があれば明るさは確保できます。ただし、冬の太陽熱は確保しにくいので、その分断熱性能を高めて寒くないように計画することも大事なことです。
 

より暮らしやすい平屋にするために

このように、大きなメリットといくつかのデメリットもある平屋ですが、その特徴を踏まえてより暮らしやすい平屋の家にするために、工務店として少しアドバイスをしたいと思います。
 

1.「勾配天井」を活かす

平屋の大きな特徴はすべての部屋が屋根に面しているということです。つまり、この屋根を活かした天井の形にすることで、素敵な空間となる可能性があります。
その代表的な提案のひとつが「勾配天井」です。これは部屋の天井をフラットではなく、屋根の勾配なりに仕上げるという方法です。これによって、縦にも開放的な空間を実現できます。特に、みんなが集まるリビングなどは勾配天井にすることを是非お勧めします。予算が許せば天井を板張りにするとナチュラル感のあるとても素敵な空間になります。
 

 
 

2.ロフト(屋根裏)空間を活かす

勾配天井にできるという、その特徴も更に生かして「ロフト(屋根裏空間)」を計画するということも検討してほしいところです。
水回りや廊下などの天井はフラットでも問題ないので、その上を収納などのスペースとして活用するという考え方です。どうしても天井は低いので、生活空間としては難しくても収納としては充分なケースもあります。常設階段にするか、簡易的なはしご階段にするかはお好みですが、これからの長い暮らしの中では、あると便利な空間です。
もちろん、収納だけでなく、趣味のスペースや子供の勉強部屋などとして活用することもお勧めです。
この特徴を最大限に生かした延長線上には、屋根裏の天井高を確保して完全な部屋にした「平屋のような 2階建て」という形の家も生まれてきます。当社でもよくあるケースです。
 

 

3.断熱・構造の性能について

平屋だからといって、これらの住宅性能を落とすことはお勧めしません。あくまでも2階建てと同等のレベルで計画してほしいです。
耐震的には家にかかる荷重は屋根だけですので、2階建てと比べると壁や柱は少なくてすみますが、それでも最低でも耐震等級は3を確保してほしいところです。屋根に太陽光発電を掲載する場合は、その重さも考慮して構造設計していただきたいです。

 
また、断熱性能については、家全体としての性能はもちろんですが、特に、面積の大きい屋根の断熱性は重要視していただきたいです。
特に夏の季節は、太陽の熱が直接や屋根が受けることになり、その下の部屋に影響を与えます。そこをいいかげんに計画してしまうと、真夏に部屋の中がとても暑い家となってしまうことも考えられますので、要注意です。
もちろん、冬の寒さが厳しい栃木県ですので、建物全体、特に窓や壁もしっかりと高い性能を求めたいです。UA値としては、最低でも等級5の0.6以下、できれば等級6の0.46以下であればと思います。

 
また、床下エアコンもお勧めです。平屋の場合には家全体にダイレクトに床下エアコンの暖かい空気がつながるので、とても快適な暮らしとなりますもちろん、これも家全体の断熱性能が高いことが条件です。その際には、床下にしっかりと空気が流れるような基礎の形状を考慮する必要があることを付け加えておきます。

 
これらをしっかりと考慮して計画すれば、平屋の暮らしはとても楽しく快適なものになると思います。当社でも多くの平屋の実績がありますので、そんな快適な平屋をご希望の方はお気軽にお問合せ下さい。
 

 
ドゥハウス(株)ハウスプランナーハネイシ 代表取締役 羽石明人

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